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絵は描いた本人に似るという説について私の経験から語ります

同人活動をしていた頃、絵描き同士で交流していると、イベントやオフ会で相手と直接会う機会が訪れることもありました。そういう時は、相手の描く絵から「この絵を描いている人も、この絵みたいな雰囲気なのかな?」と、会う前に勝手に想像していたものです。

私の経験では、何だかんだで絵と本人の雰囲気は似ていることが多かったです。

単純に外見だけを見ると、絵は可愛いけど本人の容姿は失礼ながら(以下略)ということもあるわけですが、そういった容姿の美醜とは違うところで「この人がこの絵を生み出したのだな」と納得することがとても多かったように思います。

絵には描き手の内面(理想や性癖)が多かれ少なかれ反映されているものです。その人が持っている側面のひとつ、内面の一部、そういったものは必ず絵のどこかに滲み出ている気がします。
直接会って話をして相手の内面に触れると、そこから「本人の内面が絵に反映されている=絵と本人の雰囲気が似ている」と感じるのかもしれません。

ゴツい筋肉キャラばかり描く人が小柄で細身だったりすると最初は驚くのですが、直接話しているとその人の内面にあるものが伝わってきて、やがて「これはこの人の絵で間違いない」と腑に落ちてしまうのです。そこに違和感がある人は居なかったと記憶しています。

また、顔は似ていなくても、身体のパーツは本人に似やすいという説もあります。
人物を描いていてどうしても頭が大きくなってしまう人が「自分の頭がデカイからでは?」と気付いて絶望したという話も聞いたことがあります。私の絵も頭は大きめですし、手もいつも自分の手を見て描いていたので、骨ばった感じの手はどうしても描けませんでした。

私も過去に直接会った人達からは「絵の雰囲気そのままですね~」とよく言われました。
自己紹介をする前に「あの絵の人」と当てられたこともありました。

ただ、めちゃくちゃ画力が高くて、いろんな画風を自在に描き分けられる人は、こういった説に当てはめるのは難しかったです。いわゆる「野生の公式」な人も、あれは本人の絵であって本人の絵ではないものだから無理ですね。そもそも「野生の公式」な人とは直接会ったことが無いので、どんな人がああいうことをしているのか、一度見てみたかったです。

裏を返せば、めちゃくちゃ画力を上げれば頭がデカイ人も小顔のキャラを描けるようになるし、私も骨ばった手を描けるようになるかもしれません。
でも個人的には、本人が無意識にやっている手クセと本人自身の結びつきもまた、絵の魅力のひとつだと思うので、画力を上げてもその人の「味」は消してほしくないなと思います。

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コメント

  1. しろめ より:

    ヒロコ1号さんこんにちは。どの記事も楽しく読ませて頂いております。
    こちらの描いた絵は本人に似る、という話すごくわかる…!!と思ってコメントさせて頂きました。
    私も一時期イラストや漫画を通じて交流をしていたんですが、ジャンルが一次創作ということもあって作風や絵柄から、描き手に通ずる部分が多くあると感じました。
    一次創作はとくに描き手の好きな趣味嗜好、文化がふんだんに詰め込まれているので実際にお会いした時にすぐに「ご本人だ!」と納得したことが多かったように思います。
    また、ヒロコ1号さんがおっしゃる様にイメージと違っても話してみたら間違いなくご本人だなと感じることが多かったです。

    体のパーツが似る〜というのも、身をもって実感をしておりまして…。
    私はスラッとした長い手の男性(女性)のイラストがすごく好きなんですが、「自分で描くとどうしてもこれ以上伸ばせない。バランス悪いな。なんでだろうな〜?」と思っていたら…自分の指が短いことに気が付きまして……;;
    薄々感じていたことをこの記事を読んで私だけじゃなかった!となんだか安心感を覚えました。
    (表だと描き手に触れるのはタブーみたいな風潮もあるので口に出しにくくて…)
    長文失礼いたしました。

  2. ヒロコ1号 より:

    >しろめさん
    こんにちは。一次創作だと描き手さんの個性がより前面に押し出される感じがするので、二次創作の場合よりももっと強く「ご本人だ!」と感じることが多そうですね。
    これはネット上の交流だけでは分からない部分なので、現役の頃にいろんな人に直接会う経験をしていて良かったと、今になってそう思います。

    私も手の指は短いです。手自体も身長のわりに小さいです。でも身長も別に高くないです。
    そういうのは全部絵に出ていたような気がします。自分が描く人物の絵はどうにもスラッとしないなあと昔から自覚していました。巨乳キャラを描いてもイマイチ胸が大きくならないという現象もありました。これも例外はあるけど、当てはまる人も結構いる気がします。

    確かに現役の頃は、こういう話を深堀りすることはありませんでしたね。
    描き手本人の話よりも、作品について語るほうが大事というのもあったでしょうし。
    私も、もう現役ではないから暴露してしまおうと思ってこの記事を書きました。
    それでもなお、ひとりで墓に持って行くしかない思い出もたくさんあります。