管理人多忙のため、コメントの受付を一時停止します(2024年4月中に戻る予定)

同人活動の思い出/叩かれた人を放置もヲチもせずに励ましてしまった超レアな思い出

まだSNSが無かった時代の話ですが、今でもありそうなことだと思うので書いてみます。

私が過去に活動していた某ジャンルは、公式が特定のキャラばかり優遇していて、公式のお気に入りではないキャラは雑に扱われる傾向がありました。その中でも特に公式から冷遇されていて、二次創作でも悪い方向に弄られることが多いAというキャラがいました。

Aのファンはその風潮に腹を立てて非常にピリピリしていて、匿名掲示板などでもよく愚痴っているのを見かけました。私の推しは別のキャラでしたが、自分の二次創作にAを登場させる時は細心の注意を払い、内容を悪く解釈されないようにめちゃくちゃ気を付けていました。

ですがある日、私がよく通っていたサイトに、ギャグでAが少し不憫な感じのイラストが上げられました。冷静に見れば苦情を言うほどのものではないけど、Aのファンは間違いなく怒るだろうと私は思いました。予想通りすぐに怒られたようで、作者さんは謝罪文を書いていましたが、本当に悪気は無かった様子で、気の毒なほど委縮していました。

もし、その作者さんが私から見て印象の悪い人だったらスルーしていただろうし、謝罪ではなく愚痴や泣き言を書いたらニヤニヤとヲチするところでした。
でもその人は絵も上手くて穏やかな性格っぽくて、問題のイラストも本当に悪気無く描いたように見えたので、私はつい励ましのメッセージを送ってしまいました。

ジャンル内のAを取り巻く空気について説明し、叩かれたイラストは私から見ればそこまで不快ではなかったとフォローし、でも過激な人もいるので気を付けてくださいと伝えました。
作者さんからは「もうサイトをやめようかと思いましたが励ましてくださって救われました」と感謝され、数日後には超美麗なAのイラスト(苦情主も黙るレベル)が更新されました。

その作者さんは私と違って、ジャンル内のトラブルをヲチしたりせず創作だけに集中するタイプでしたので、Aファンの事情についても本当に知らなかったみたいでした。
私がその作者さんにメッセージを送ったのはこの時が初めてでしたが、あまり楽しい内容ではないメッセージなのに送って良かったと思えた数少ない思い出です。

二次創作の解釈は人それぞれで、どんなものを発表しても自由…というのは所詮は綺麗事で、実際はジャンル内の空気やらタイミングやらを見計らって出すのが平和に活動する秘訣です。
たとえ予想外の苦情が来ても平気という覚悟ができているなら自由にやればいいですが、苦情が来てビビるくらいなら最初から出すんじゃねーよというのが私の昔からの持論です。

それなのに、あの時の作者さんのことは何故見捨てずに助けようとしたのでしょうか?
絵が上手かったのと、文面を見る限り本当に裏表の無い善良そうな人だったからでしょう。
やはり、何かあった時に助けてくれる人がいるかどうかは「普段の外面」で決まるのです。

でも何故か、他人から優しくされたい欲が見える人ほど、それを全然理解していなくて自分の印象を悪くしてばかりです。これは私にとって長年の謎なのですが、本当にどうしてですか?
こればかりは個人サイト時代もSNS時代も何も変わらなくて、真剣にずっと不思議です。

自分の不注意で叩かれている人には普通は「ざまあ」と思う私ですが、たまにはこんなこともあったという話です。不良がたまに小動物に優しくする的な(昭和の人にしか分からない例え)

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. 匿名希望です より:

    同人活動して分かったことはメンタル弱い人には同人活動は向いてないことですね。
    メンタル弱い人は同人活動をやらないほうがいいのかもしれません。
    現代はあまりにもひっちゃかめっちゃかで、ネット上での中傷や暴言も多いですし。
    原作やアニメを見て一人で、または現実世界の友達と感想を言い合って楽しむ位にしておいた方がいいのかもしれませんね。
    私は同人活動は程々にしようと思っています。
    パソコンやスマホに齧りついてネットばかりの生活は、体や心に悪いですから。

  2. 匿名のK より:

    こんにちは。コメント度々失礼します。
    記事のテーマとは少しずれるのですが、今回ハッと気付かされたことがあります。1つは、冷遇されているキャラのファンは過激になりやすいこと。もう1つは、ジャンル内の事情に疎いことで、知らぬ間に失敗をしてしまうことです。どちらも私が体験したことで、恥ずかしながら、この記事を読んでやっと理由がわかった気がします。

    私のジャンルのキャラBは不遇ですが(公式の扱いというより、ストーリー上です)逆境にめげずに志を貫く、寛大で心優しい人物という設定です。私の推しではないものの、魅力的なキャラだと思っているのですが、このキャラのファンに過激な人が多く、他のキャラとの掛け持ち(複数推し)を許さない雰囲気があるようです。
    以前、Bが登場するシーンの妄想語りをしたところ(不憫な感じではなかったのですが)、Bファンから予想外の激しさで否定されたことがあり、恐くなってしまいました。理由がわからず、今後何に気をつければいいのかわからなかったので、それ以降はBを描くことやBのファンを避けるようになりました。

    私もジャンルの空気に疎いところがあるので、今回の記事の「作者さん」はお気の毒に思いました。でも”超美麗なAのイラストが更新された”という結末はとても素敵ですね。私は原因になったキャラを避けるようになってしまいましたが、「作者さん」のように絵が上手くて、美しい絵でキャラへの気持ちを表現できていたら良かったな・・・と思いました。

  3. ヒロコ1号 より:

    >匿名希望さん
    こんにちは。同人活動というのは素人の作品を不特定多数に見せるわけですから、けなされる可能性だってありますし、もし何かあった時にどう対処するかくらいはある程度考えておく必要があると思っています。

    でも、わりと多くの人が「みんなが自分の作品を褒めてくれるに違いない」「自分を叩く人なんていない」と思って、何も考えずにやっています。
    だから嫌なことがあった時にロクな対処ができずに、さらに悪い状況になるのでしょうね。

    必ずしも鋼メンタルである必要はありませんが、嫌なことがあった時こそ冷静にものを考えられる人が理想かなと思います。これは別に同人に限ったことではありませんけどね。

  4. ヒロコ1号 より:

    >匿名のKさん
    こんにちは。私自身はそこまで不遇なキャラのファンになったことは無く、いつも比較的平和なポジションにいました。でも、もし自分の推しが不遇だったらと考えると、過激になってしまう人の気持ちは分かります。だから、どういうことをすればファンの人達が怒るかなどもある程度予測できましたし「もし自分が当事者だったら」と考えながら活動していました。

    この記事の「作者さん」はジャンル内の事情には疎かったけれど、Aを含むキャラ全員に愛情を持っているということを、私はそれまでの作品や文章から感じ取っていました。
    当時、私からのメッセージが無ければサイトを閉鎖していたところだったと本人から言われましたが、その後もAのイラストも普通に更新されていたので良かったです。

    優遇キャラや不遇キャラ、グッズの数やストーリーでの扱い、そしてそれに対するファンの心情など、ジャンル内で抱える事情というのは本当にジャンルによってさまざまです。
    それをやたら詳しく把握しているのも、どれだけ熟練のヲチャーだよという感じであまりカッコイイものではないかもしれないので、少し疎いくらいで良いという考え方もありますね。

    今の私は昔を振り返って、ジャンル事情に詳しくなるよりも絵の練習をするべきだったのではとも思っています。後の祭りですし、私は私で充実した活動ができたので良しとしますが。

  5. くま より:

    はじめまして。
    ツイッターを使った同人活動で少し疲れていた時
    このサイトへたどり着きました。
    どの記事も同人界隈独得の面倒くささをするどく面白く書かれていて
    たどり着いた時は夢中で記事を遡りました。
    昔の同人活動の話なども1974年生まれの私には
    とても懐かしく感じられました。

    私自身はまだツイッターでの同人活動を細々と続けているのですが
    TL上での交流に煩わしさと限界を感じていまして
    そろそろツイッターとの付き合い方を考える時が
    きたのかもしれないなぁとも思いました。

    今後も更新を楽しみにしています。

  6. ヒロコ1号 より:

    >くまさん
    はじめまして。私は1976年生まれなのでとても近いですね。昔の話は20年以上前の話もあるので詳しく思い出すのが大変ですが、だからこそ記録しておきたいと考えています。

    同人界隈の面倒くささについては、ツイッターが無かった時代なら私はそれなりに楽しんでもいました。そういう面倒くささもまた、同人活動のスパイスだと思っていました。
    ですがそんな私でも、ツイッターはただただ不快でした。私は2013年にツイッターをやめていますが、今は当時よりもさらに酷い環境になっているのではないかと想像しています。

    誰かの不快な発言も変なデマも、醜いものは今はほぼツイッターから生まれています。
    ツイッターにいる人間(同人オタクもそうでない人も)の民度がそういうものなのだろうと認識しています。そんな場所を趣味の交流に使うこと自体、もう無理がある気がします。

    フォロワーは本当に同じオタクの同志と言えるのか?その交流(交流と呼べるほど信頼関係のあるものかも分かりませんが)は本当に必要なのか?ということを、疲れている人は少し考えてみて欲しいと思っています。個人的には退会一択なのですが、ほどほどに距離を取るということが可能なら、まずはそこから始めてみても良いと思います。

  7. メモ帳 より:

    ヒロコさん、こんばんは。
    相手と同じ作品の二次創作をしている以上、自由気ままにってことにはなりませんよね。周りの状況を見ずに一人で好きにやっていても、嫌でも相手方とは「ご近所さん同士」ですし、少しでも相手がなにか気になること(理不尽なことでも)を自分が起こすと即ご近所トラブルになってしまい大変です。

  8. ヒロコ1号 より:

    >メモ帳さん
    こんばんは。誰にも見せずに描くならともかく、外に発表するのなら少しは考えたほうが無難ですよね。好き勝手にやる場合は、何か言われてもキレたり愚痴ったりせず堂々としていて欲しいものです。作品自体よりも本人の対応が不快でヲチしてしまうパターンも多いので。

    ご近所トラブルという表現はとても合っていますね。私にとっては懐かしい感じです。