同人をやめる理由のひとつに「感想がもらえなかったから」というのがあります。
私はこの理由にイマイチ共感ができないので、これがつらくてやめたという人の痛みは受け止めることができません。すみません。
これは完全に自慢なのですが、私は同人活動をしていた23年の間、どんなジャンルにいても感想をもらえなかったことは1度もありませんでした。
画力が底辺でも、楽しんでたくさん描いていれば、感想はもらえることが証明されました。
知り合いからの感想だけでなく、見ず知らずの人からの丁寧な感想もいつももらえていたので、当時は感想をもらえることの有難みが分かっていなかったかもしれません。いまだに、感想があったから続けられたのか、感想は関係なかったのか、自分でも結論が出せないままです。
私はずっと「感想は嬉しいけど、感想のために描いているのではない」という考え方で、どんなに感想をもらっても、自分が移動したくなったらジャンル移動をしていました。
だから、感想を強要するような論調の文章で「感想を送ってあげれば好きな描き手はジャンル移動しません」とか言われても「それはないわー」としか言えません。どんだけ感想ありきなんだよ!
ジャンルやキャラはお前がかまってもらうための道具じゃないんですよ!
昔、某お絵描きSNS(ピクシブではないです)に登録した時に「描き手はみんな感想を欲しがっています!」「感想は励みになります!」「みんな感想を送りましょう!」みたいな注意書き(?)の押しが強すぎてドン引きした思い出があります。
確かに「感想は欲しい人のほうが多い」かもしれないけど「全員が必ず感想を欲しがっている」わけではありませんし「感想は励みになることが多い」かもしれないけど「的外れな感想を送られて逆にダメージを負う」場合だってあるのです。
大昔、とても可愛くて上手いイラストサイトの管理人さんが「メールは不具合連絡用です。感想は送らないでください。読みませんので」と書いていたのを見たことがあります。
当時はちょっと冷たい書き方だなあと思いましたが、今考えれば、感想でとても嫌な目に遭ったのかもしれません。単に感想不要派だっただけかもしれませんが。
同人作品を描くことは、ほとんどの人にとっては強制ではなく、描きたくなった時に自然に描くものです(同人で生計を立てている人は除きます)
それに対する感想も、送りたい人だけが送ればいいと思います。感想を求めている人は、感想くださいと言ってみるのもいいと思いますが、強要はドン引きされるだけです。
結局、世の中は自分の思い通りにはいかないし、なるようにしかならないのです。
感想はもらえてたけど別のことが原因で同人をやめた私は、そう思うのです。
コメント
こんばんは、ヒロコ1号さん。連日失礼いたします。
感想も良し悪しですよね。
感想が欲しい人の気持ちも分かるんですが、いざ来てみると、これがあまり嬉しい内容じゃなかったり、返答に困るものだったりすること、あるんですよね…。
私事で申し訳ないのですが、今、長編漫画を描いてて、毎回感想くれる方がいるのですが、ありがたいのですがちょっとピントがズレてて、返信に少しずつストレスを感じるようになってしまいました…。たぶん、あまり内容を読まずに反射的に送ってくれてるのだと思います。たまにもらえる人のご感想はそういうことないんですけどね。
今となっては、閲覧者の方には、無理に感想を送ろうとしなくていいから、そっと見守ってほしいと思うばかりです。
ヒロコ1号さん、こんにちは。
感想をもらうことで「自分を褒めてもらう・認めてもらう」と認識している人と、
「萌えなどを表現して、共感してくれる人と楽しみたい」と考えている人といるように思います。
前者だと、自分が期待した反応や評価がもらえないと、自分が認められなかったみたいな気持ちになって心が折れてしまうのかもしれません。
私は後者のタイプなので、感想は決して強要はしないけれど、気に入ってもらえたら気軽に伝えてもらえると嬉しいし、自作や書き手の自分を褒めてほしいわけでなく、「この○○が萌えるよね!」を分かち合って楽しみたいというのが目的な気がします。
私も決して豊富ではありませんが、今まで活動していてなんらかの反応はいただいているので、全く感想が来ない人の気持ちは分からないかもしれません。
でも、もし本当に無反応だったら、「感想が来ないからやめる」というよりも、「公開していることの面白さを感じないから公開しなくなる」かもしれません。作ることが好きな人間なので、作ることはやめないでしょうけど、無反応でも公開し続けるかどうかは、その時になってみないと分からないですね。
一方、感想を送る側も、純粋に相手の作品を気に入って応援したり、(作品を前提にして)お話したいと感じて送ってくれる人と、
相手の作品や人柄はどうでもよく、ジャンル内の仲間を作りたかったり、自分の話し相手を求めていたりと、作品をろくに見ないで的外れな義理感想を送る人もいますよね。
後者の感想を送るタイプの人につかまってしまうと、確かに疲労してしまいそうです。
感想をほしいと思う側にとっても、送る側にとっても、
ジャンルやキャラは人と楽しさを分かち合う「きっかけ」にはなりますが、
ヒロコ1号さんのおっしゃるように、「かまってもらうための道具」ではないと、本当にその通りだと思います。
>匿名Iさん
こんばんは。同人の感想という話になると、どうしても「感想は送ったほうがいい」「感想を送らないと作者のモチベーションが落ちて描くのをやめてしまう」みたいな流れになりがちなので、この記事では全員がそうではないことを訴えたかったのです。
感想を送る側は、作者のモチベーションのことなんて考えていなくて、ただ良いと思ったからそれを伝えているだけだと思います。作者に伝えるかどうかも完全に自由なので、自然に感想を送る気になっていない人に感想を送れと強要するのはおかしいです。
的外れな感想は、他の人から嬉しい感想をもらえている場合は広い心で対応できるけど、的外れな感想しか来ない場合はそれこそモチベーションが落ちますよね。
私の場合は、他の人への返信よりも一段階そっけない文章で返信したり、ズレている部分はスルーして感想へのお礼だけ言ったりしていました。
>葉っぱさん
こんにちは。私は同人の感想というのは「作品の内容に共感して送るもの」と考えています。
葉っぱさんがおっしゃる前者のほうの人については、二次創作でそんな考え方の人が存在すると知ったのが同人を始めてしばらく経ってからでしたので、知った時は本当に驚きました。
現役時代に感想をくれた人の中にも、そのまま楽しくジャンルの話ができそうな人もいれば、なんだか擦り寄りっぽいし作品もちゃんと読んで無さそうな感じの人もいました。文章力には個人差があるので、書き方が悪くて正しく気持ちが伝わっていない可能性もありますけどね。
また、読解力にも個人差があるので、たとえ的外れな感想でも本人はきちんと読んで考えてくれたかもしれない可能性があります。なので、気に入らない感想でも私はそんなに無下にはしなかった(と思う)のですが、中には我慢できずにキレてしまう作者さんもいました。
ただ、かまって欲しいだけの人というのは、なんとなく空気で分かりますので「こいつは深入りしないほうがいいヤツだ」と判断したら、傷付けないように、でも必要以上に近付かれないように、のらりくらりとかわしていました。うまく距離を取って慎重に対応していれば、相手も「この人は思うようにかまってくれない」と諦めて去ってくれます。
そんなテクニックばかりが磨かれて、画力はまったく上がらない同人生活でした。
こんにちは。
感想を貰ったのは僅かなんですが
みえみえのお世辞で技術誉めてきたり
今回もよかったです!次回も楽しみです!みたいなモノばかりで
あんまり嬉しくない~~~!!!とかなってSNSやめてブログオンリーになりました。
通知とかでワクワクしちゃってハードルあがるし
もしかしてテンションあがる素敵な感想って自分の中にしかないかも!とかなんとなく考えちゃいました。
>名前さん
こんにちは。「今回もよかったです!次回も楽しみです!」は、送る側としてはヘタなことを書くよりも無難で便利な言葉なのですが、送られた側は「それって誰にでも(作品の中身を読んでなくても)言える言葉では?」と感じてしまって複雑ですよね。
確かに、自分が一番もらいたい感想は、自分の脳内にあるものかもしれません。
SNSはどうしても短文になりがちなので、内容の濃い感想をもらうのは難しいと思います。
でも、お世辞でも技術をほめられるのは羨ましいです!私はそれは1度も無かったので。
自分の活動に対して応援して欲しいと思うのは、そんなに悪い事ではないと思う。
閲覧側だって、見たいからわざわざアクセスしてくるんだし。
頑張って完成させてお披露目しても、一切何も反応ないってことは、自分の作品を否定されている気分になるものだから、それを理由に止めてしまうのも仕方のない事かと。
どうしたら他の人みたいにコメント貰えるんだろう、もっと受ける作品を作らないと、と自分を追いつめて悩み続けている内に、他人に作品を晒すのが怖くなってしまうんですよ。
貰えるのが当たり前の人種には、貰えた事のない人たちの気持ちは絶対に理解できないんだろうなと感じました。
「ジャンルやキャラはお前がかまってもらうための道具じゃないんですよ!」
に関しては、同感です。
貴方の嫌う理由で10年間のオンライン活動に終止符を打ちましたが、
今でもジャンルもキャラも、自分の書いた小説も大好きで、その世界に浸りたい時は残した作品をじっくり読み返しています。
>匿名さん
こんばんは。閲覧者は作品を見たくてやってきますが、テレビ番組などを見るのと同じで、面白かったとしてもわざわざその感想を作者に伝える人はごく少数です。
読み専で作る苦労を知らない人なら、感想を送るという発想自体が無いかもしれません。
楽しんでるけど感想は送らない人は、感想を送るタイプの人よりも数が多いはずですし、それを悪いと責めることはできないと私は考えています。作る側が「感想のためではなく自分のために作る」とブレずに活動することで、結果的に閲覧者をより楽しませて感想も送ってくれるようになることはあり得るかもと、23年間活動していて実感しました。
このように他人の意見ガン無視で好きなものを作ってきたつもりですが、同人に冷めた今は見返しても解釈違いのように感じてしまうものも多いです(自分で描いた作品なのに)
ですがジャンルやキャラは、二次創作萌えの感情は消えましたが今も普通に好きです。
こんにちは、初めまして。
今まさに、感想文化を窮屈に感じていた所でこちらを見つけ、すっきりした気分です。
2年も前の記事と気が付いて驚きました。私は同人を始めて数年なもので、長い間先人の方々が心を悩ませて来ていたのだなと…
感想をまだ言ってなくてすいません、など謝られることもあり。私自身は、感想を伝えるのが苦手なので、そう言う対応をされると貰うと私も感想を送らないといけないのでは…とプレッシャーで…みんながみんなにこびているような感じがして息苦しいのです。
自分の好きな物を好きなだけ、そんなスタンスで活動なさっている方はとても素敵に見えます。心が縛られている感覚を、少しずつでもほどいて楽しく活動ができるようになりたいです。そのきっかけになる記事でした。ありがとうございます。
>匿名さん
はじめまして。同人界隈の一部では、確かに「感想文化」のようなものが存在しますね。
私は相手がお望みであれば義理でイイ感じの感想を送ってあげることもできましたし、本気でも義理でも感想文を書くことに苦痛を感じたことは無いのですが、そういうのが苦手なのにそれに付き合わないといけないと思い込んでしまう人はとても苦しいと思います。
交流したい相手なら私のほうから感想を送ったり、相手から感想が来た時にお返しをして仲良くなろうとしたものですが、あまり交流したくない相手には最低限の社交辞令だけを返して距離を取っていました。「感想をまだ言ってなくてすいません」なんて謝ってくるようなタイプの人は、私だったら、のらりくらりとかわしてお引き取り願いますね。
活動年数に関係無く悩んでしまう人は悩んでしまうので、心を縛らないように意識して、気が合う人だけと仲良くすることをオススメします。もちろん無理に交流せずに作品作りだけに集中するような活動の仕方もアリです。ご自分に合った方法を見つけて欲しいと思います。