磁気刺激治療(TMS)体験記その7/治療を終えて、あらためて同人活動していた頃のことを振り返る

治療30回目が終了しました。これで、予定していた治療がすべて終わりました。TMSは、30~40回くらいの治療で約8割の方が大きく改善すると言われていますが、20回を越えた時点で明らかに調子が良くなっていったので、最後の30回目はとても穏やかな気持ちで受けました。

私は追加の治療は申し込まなかったので、とりあえずこれで終了です。

とは言え、うつの治療は「これで終わり」と線引きをすることが難しいため、30回やったからこれで完治したというのも少し違うかもしれません。まだ不安を感じる人は、追加の治療を申し込む場合もあります。私はもう大丈夫と判断し、30回で終わることにしました。

うつ状態になる原因は人それぞれいろいろあるでしょうが、私の場合は「SNS疲れがきっかけで23年間もやっていた同人活動への情熱を失って心が空っぽになったこと」です。
これまで楽しいと思ってやってきたことが楽しくなくなり、作品を作る気力が100分の1くらいになってしまったことで、自分の人生自体の価値も危うくなりました。

特に同人関係のツイッター疲れは、私以外にも多くの被害者がいると思われます。
そのことについては、以下の記事でも語っています。

同人の交流にツイッターが使われるようになってから、同人の世界の空気は大きく変わったような気がします…と言いたいところだけど、オフラインしか無かった時代にネットが登場した時も、それくらいの変化はあったか...

私と同じような経緯で心療内科に通うハメになった人は、他にも必ずいるはずです。
そんな人たちの多くは、それを誰かに語ることもなく、黙って同人の世界から去っていったはずなのです。なので、実際に治療を受けた私が今どんな気分かを、ここで語ります。

まず、TMSの効果ですが、私には確実に効果がありました。
私を取り巻く環境は変わらなくても、私の気分や考え方は変わりました。だからもう、死にたいとは思いません。とりあえずは死なないでおこうと思えるようになりました。

そして、ツイッターで大嫌いになった人や物については、2013年にツイッターをやめて5年が経った今になってやっと、恨む気持ちを無くすことができました。

私はツイッターをやめたあとも、辛かった思い出をなかなか忘れることができず、よせばいいのに以前に交流していた人のアカウントを見に行ったりしていました。
そこで、相変わらず気に障ることを呟いている過去の交流相手を見て「このやろう」という気持ちを強め、すでに縁が切れている相手のことをいつまでも気にしていました。

これは冷静に考えれば本当に無意味で愚かな行為ですが、同人をやっていて嫌なことを経験した人になら、おそらく分かってもらえると…思い…ます(・∀・)
ツイッターをやめてからも数年間、それでずっと苦しんでいましたが、やがて苦しむことにも疲れてきた頃、とてつもない虚無感が私を襲いました。

もう同人を続けたいとは思わないし、今さら他の趣味が見つかるとも思えない。
見つかったとしても、もう同じ趣味の人と交流したいとは思えない。
誰かと楽しさを分かち合うのは不可能だし、本当に心から楽しむことももうできない。

そんな結論に至った時から、死にたいと考えるようになりました。それをまぎらわすために、このブログを始めたりしましたが、結局は心療内科のお世話になりました。
治療のおかげで、嫌な思い出を過去のものと片付けられるようになりました。
ですが「誰かと楽しさを分かち合うのは不可能」という気持ちは、今も変わりません。

オタク趣味自体については、今もアニメやゲームを面白いと思う気持ちはあるものの、やはり心に何かが引っかかって、昔ほど手放しで夢中になれないのがツライです。

同人をやっていた頃の嫌な思い出を気にしなくなったのはいいけど、それに伴って自分はオタクだというアイデンティティも薄くなってしまった感じです。
苦しんでいたのは大事なことだと思っていたからで、それがどうでも良くなったら、自分の好きな作品やキャラのこともどうでも良くなってしまったのかもしれません。

もしかしたら、私にはまだ治療が必要なのかもしれません。
でも、ここから先はやはり自分でなんとかしないとという気持ちがあります。

ともかく、限られた人生の中で「うつの治療をする」という体験をしたことは、自分の人生経験にプラスになったと思っています。なので、ブログにもこうして記録しておきます。

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コメント

  1. 匿名 より:

    いつも楽しく拝見させていただいています。
    オタク活動に力が入らなくなってアイデンティティがなくなったように思える感覚がなんとなくわかるな…と思いながら読ませていただきました(自分もツイッターで精神が消耗した人の一人だったので)。
    TMSの治療ではなかったのですが、自分に場合はたまたまカウンセリングで、おたくごとに限らず今まで大分偏った考えをしてたんだなと気付くことができるようになってきたため(以前に交流していた人のアカウントを見に行くなども同じでした…!)、同人というか同人仲間に依存がなくなってきました。
    そのかわり今まで熱中していたものって、熱の大半がフラストレーションを発散するためだったんだな…と気づいてから、手放しで夢中になれなくなった、昔みたいに夢中になれないのが寂しいというのが似ているな…と記事を見て感じました。こればっかりは人にどうにかしてもらえる問題じゃないのですが、似た境遇の方のお話が見れてひとりじゃないんだよなと元気を貰っています。

  2. ヒロコ1号 より:

    >匿名さん
    こんにちは。単に年齢の問題で、趣味への情熱が落ち着いてくることもあるとは思いますが、ツイッターが私の同人寿命を縮めたのは間違いありません。
    あれが無ければ、いずれは落ち着くとしても、もっと長く楽しめていたはずです。

    私はTMSと並行してカウンセリングも受けましたが、匿名さんと同じように、オタク趣味と関係ない部分でも偏った考え方をしていたことに気付きました。
    考え方を急に変えるのは難しいですし、同人をやめて治療を決意して治療を終えるまで、とても長い時間がかかりましたが、私も昔の同人仲間への執着を捨てることができました。

    それと同時に、私が同人をしていたのは純粋に楽しいからだけでなく、作品への反応をもらうことで承認欲求を満たしていた部分もあったのかもしれないと気付いてしまいました。
    今はその承認欲求すら湧き起こらないため、作品を作る意欲も無くなってしまいました。
    これに気付いてしまったことが一番キツかったけど、同じような人はいるはずです。

    本当に、ここから先は自分でなんとかするしか無いのですよね…今は同人にも、同人以外のものにも、心から夢中にはなれない状態ですが、いつか良いこともあると信じて、ブログはできるだけ楽しく読んでもらえる文章を書きたいと思っています。

  3. 通りすがり より:

    いつも楽しく見させて貰っています。
    私もTwitterなどのSNSをやめたのに
    嫌なものを見に行きイライラしている一人です。
    自分でも無意味というのはどこかで感じてはいたのですが
    この記事を見てやっと納得できました。
    嫌な作品や嫌な人を簡単に見に行く事ができてしまうのは不便ですよね。
    まだ自分にはpixiv等で増幅してしまった承認欲求があり苦しいのですが
    いずれ落ち着くのかなと思えて少し明るい気持ちになりました。

  4. ヒロコ1号 より:

    >通りすがりさん
    こんにちは。SNSをやめるのも、やめたあと見に行くのをやめるのも、なかなかできなくて大変な思いをしていましたが、やっと何とかなったという感じです。
    同人や交流に対する思い入れが強かった人ほど、簡単に割り切るのは難しいと思います。

    気にならなくなれば、すぐ見に行ける場所であっても見ないようにすることができます。
    でも、気になるうちは仕方がないので、私も長い間苦しんでいました。

    承認欲求についても、これまで長く活動していたり、反応をもらうことを生きがいのように感じていた場合は、解放されるまでに時間がかかるかもしれません。
    承認欲求はSNSが登場する前からあったものですが、SNSのせいで深く拗らせる人が増えました。落ち着くまでは苦しいと思いますが、いつか時間が解決してくれると思います。

  5. ruru より:

    質問があるのですが
    磁気刺激治療(TMS)は総合費用はどれくらいかかりましたか?よろしければ教えてください。

  6. ヒロコ1号 より:

    >ruruさん
    病院や時期にもよりますが、私の時は約60万円ほどかかりました。
    ホームページに料金を載せている病院もあると思います。

  7. 匿名希望 より:

    ヒロコさん こんばんは
    私も仕事のストレスで抑うつ状態になった事あります。
    その時は薬物療法でした。薬が効いているのかの血液検査が痛くて嫌でした。

    自分も同人誌出してみて思ったことは同人誌出して配布するレベルになってしまうと、ヲタク趣味って大変な修行みたいな趣味だなと思っています。
    同人辞めた後、燃え尽き症候群になって、鬱になるのも分かります。

    趣味なんだから程々にやろうと思っています。私は、そんなに長い小説が書けるわけでも無いですし。

    ヒロコさんの記事に書かれていたSNS疲れも少しわかります。
    私は、同人作家のフォロワーからの空リプで注意されて、謝ったら別の垢で悪口書かれたり……と。
    同人とは、趣味と言っても殺伐とした世界だなと思っています。

    (注意された内容はヒロコさんが別の記事で書かれた同人誌の転売についてです。同人誌専門のリサイクルショップで同人誌を売ったことをツイッターに書き込んだ事を注意されました。
    その人の作ってるジャンルの作品でも、その人の作品でも無いんですけど……。長年の同人作家として、私がツイ消ししたとしても、そういう行為自体が許せなかったようです。
    コラボカフェへの食事しに行く約束もしていましたが、こういう事があり、顔を合わせるのも気まずくて断りました。)

    今は二次創作やられる方がツイッターに毒されてると言うのも分かります。

    私は、インターネットの怖さも体験し、嫌な思いもしてストレス感じたのでツイッターからは離れて二次創作の活動をしていこうと思います。

    ホントに原稿やってると仕事以外のプライベートな時間が無くなって辛いですね。長く同人活動されている同人作家さんはすごいと思います。

    これから寒くなるので、ヒロコさんもお体を大事にしてくださいm(_ _)m

  8. ヒロコ1号 より:

    >匿名希望さん
    こんばんは。同人に対する熱意のレベルは人それぞれで、気軽にやってる人もいれば命がけみたいな人もいます。私はかなり必死なほうだったので、やめた後の喪失感は凄かったです。
    それでも、もし程々の熱意だったら20年以上も続けられなかったと思いますし、そこまで必死になれるものが過去にあったという事実は大切な思い出として覚えておきたいです。

    同人誌のリサイクルショップについては、私個人の考えとしては、自分も売ったり買ったりしてましたので普通に許容派でした。でも、心情的に嫌だという人も少なくないことは分かっていたので、現役時代はリサイクルショップを利用していることを人には言いませんでした。

    同人をやめて交流相手もいなくなった現在は、配慮する必要が無くなったのでカミングアウトしています。なのでそこは正直、匿名希望さんのツイートが迂闊だったと思います。
    相手の方の怒りは理屈では理解できるので、余計なことを書かないほうが良かったですね。

    引退すると確かに時間はたくさんありますが、何と言うか、真面目に日々が空っぽな感じがしますので、忙しいと言いつつも原稿を頑張っている日々のほうがやっぱり良い気がします。
    辛くもないけど昔ほどの喜びもない状態は、治療できるものなのか?と考えてしまいます。

  9. 匿名希望 より:

    お返事ありがとうございます。
    そうですね。あんなこと書き込まなきゃよかったなぁと思いました。
    繁華街へ行くと今や必ずある同人誌のリサイクルショップ。そういう所に出入りしたり本を買ったり売ったりするのは普通だと思ってた事、フリマアプリで転売した訳では無いから、ツイッターに書き込んでも良い事だと思っていた事が間違いだったんですね。

    鍵垢で書けばいいものを、鍵無しで呟くなんてごもっともだ。ましてや次のイベントにサークルとして参加するなんて!とめちゃくちゃに別垢で書かれてしばらくは
    ストレスで眠っても眠りが浅くなったりしましたし、夢の中に出てきたりもしました。
    (謝って、食事に行く約束もきちんと断りを入れ、最終的にはブロックしたので今ところは何もトラブルは無いですが……この先、悪口言われたり、噂話はされると思います)

    同人活動初心者と言うことを伝えていたのでまだ多めには見てもらえて晒されて潰されはしませんでしたけど……

    その方に私の小説を本にしてほしいと言われ、同人活動や同人誌作りのことを親切に教えてくれて、アドバイスを元に、休みの日も出掛けずに初めての本を作っていたので、ビックリしました。

    イベントの際やコラボカフェ行ったときに今までのお礼がしたいなと思っていましたが、こんなに手のひらを返したように激怒し、態度が豹変すると、関わらないほうが良いと思いました(TT)

    顔が見えない分、ツイッターとは、難しいなと思います。婚活サイトみたいに顔写真などが見える訳でもありませんしね。

    ヒロコさんも何か他に趣味が見つかると良いですね。
    ヒロコさんの美術館巡りの記事も読んでいますよ。

    ちなみに、私は犬が好きなので、たまにレンタル犬を借りて散歩しています。
    犬と一緒に歩いたり走ったりすると、嫌なことも忘れられます。

    鬱病は再発するので、あまり仕事や同人活動で几帳面にやりすぎて、根を詰めないように気をつけています。

    ヒロコさんもお大事になさってくださいませm(_ _)m

  10. ヒロコ1号 より:

    >匿名希望さん
    こんばんは。そこまで深く交流していた相手とそんなことになったのは大変でしたね。
    初心者でそんな経験をすれば確かにトラウマになると思います。でも相手側も自分のポリシーは曲げられないのも分かるし…この件は運が悪かったとしか言いようがありませんね。

    同人の交流は、お互いの人間としての性質はよく理解できていないまま、同じジャンルが好きというだけで繋がることが多いため、ちょっとしたことで壊れる可能性があります。
    相手の方が親切にしてくれたのは、匿名希望さん本人のためではなく、匿名希望さんの本を手に入れたかったからではないかと思います。同人者にとって一番大事なのはソレですので。

    もし同人以前にもともと友達だったら、同じ発言をしても相手の対応は違っていたかもしれません。実は脆い関係なのに、普通の友達と同じと考えると大変な目に遭うことがあります。

    正直、自分が本当に治ってるかどうかは今も謎のままですが、とりあえず苦しみは感じなくなりまして、ほぼほぼ何もない真っ白な気分で生きてます。好きなアニメやゲームなどを見たりこのブログの文章を考えている時は、一時的にうっすらと自我が戻ります。動物で癒されるのも良いかもしれませんね。匿名希望さんも無理はなさらずお大事になさってください。